資材あれこれ 基本の着生材編
ビカクシダにおける資材を考えたいと思います。
第1回の今回は着生材。ランクを交えてを多角的に判断します。
※完全に個人視点でのランクとなります。それぞれの環境にあった資材がありますので参考程度にしてください。
1.ヘゴ板
入手容易度 :★☆☆☆☆
株の安定度 :★★★★★
根の張り :★★★★★
扱いやすさ :★★☆☆☆
乾き :★★★★★
値段 :★☆☆☆☆
見た目 :★☆☆☆☆
総合得点 :★★☆☆☆
≪スコア解説≫
ヘゴ板は「風の通りがよい」「根が内部まで絡む」「水の保持」全てでほぼ満点で、最高の成長を見込める資材です。大事な株やまだ小さい株に積極的に使用していきたい着生材です。
一方、ヘゴ板は値段が高くおよそ20×30で1,800円~が相場で、ビカクシダ本体よりも高いこともしばしば。普通のホームセンターでは取り扱いがなく、オザキフラワーパークの様な大型の専門店に常時あるといった状態で入手も容易とは言えません。
↓オザキフラワーパークに雑然と置かれたヘゴ板
切断はのこぎりさえあれば、とても簡単ですが注意点として、ヘゴはもろく少し触ると黒い枝の様な繊維がボロボロと落ちてきます。このため、平常時でもこまめな掃除が必要になります。
2.コルク板
入手容易度 :★★★☆☆
株の安定度 :★★★☆☆
根の張り :★★★★☆
扱いやすさ :★★★★☆
乾き :★★☆☆☆
値段 :★★★☆☆
見た目 :★★★★☆
総合得点 :★★★☆☆
≪スコア解説≫
コルクの樹皮を使った資材です。入手方法としては前述の様な大型専門店で入手するか、東急ハンズで手に入れるかになると思います。
成長面では可もなく不可もなくといったところでしょうか。根張りは表面がボコボコしているため悪くはありませんが、ヘゴ板の様に中まで入っていくという事は出来ません。また、コルク板自体に補水要素が全くないため、その点も考慮したいところです。
扱いやすさの面では、ヘゴの様に繊維が散らばることもなく掃除は容易でしょう。切断したい場合コツがいり、むしろ「折る」形になります。
値段としては500円程度~1300円程度。大きさによります。小さい株であればその分安いコルク板で費用を抑えられます。
見た目もよく、総合的にみて最も無難な資材といえます。
3.流木
※流木につけたPlatycerium ridleyi thin frond
入手容易度 :★★★☆☆
株の安定度 :★★☆☆☆
根の張り :★★☆☆☆
扱いやすさ :★★★☆☆
乾き :★★☆☆☆
値段 :★★☆☆☆
見た目 :★★★★★
総合得点 :★★★★☆
≪スコア解説≫
こちらも東急ハンズで入手可能な資材です。また、川辺などで自身で拾ったものでもよいのですが消毒が手間ですので素直に購入した方がいいでしょう。
上手く着生させられれば、そのワイルドさも相まって見た目は最高といえます。しかし理想の流木に出会えるかは運なところもあります。なお、うまい仕立ては慣れてないと若干難しいかもしれません。
成長面では風通しはあまりよくなく、乾きもいまいちです。太すぎない流木の場合リドレイの貯水葉は流木自体を包み込んでいくため根張りはあまり気にしなくても大丈夫です。
基本的に流木は購入した際の見た目を重視するので切断はよっぽどでない限り行わない方がよいでしょう。また、購入したものであれば虫などはわきませんので安心して使用できます。
なお、値段は若干高い(良いものであれば2,000円弱~)のですがインテリア性が強いため及第点といえます。
各ランクの説明
入手容易度は、ホームセンターレベルでも簡単に手に入るか、大型専門店でいつでも手に入るか、蘭展など入手にタイミングがいるかで★をつけます。
株の安定は付け替え後の復帰の早さ、その後の経過で成長におけるスコアです。
扱いやすさは、切断の容易さ掃除の楽さで判断します。
乾きは水をやった後にいかに早く乾くか、また水の保水具合も判断要素とします。
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