ビカクシダ・リドレイ 季節の管理
前回はリドレイの各パーツを説明しましたが、今回は季節の管理を紹介したいと思います。※東京23区内での管理
一般的にリドレイは難しいと思われがちですが、ルールさえ守れば決して難しくはありません。むしろビカクシダの中では簡単な部類に入ると思います。
特に重要なこと。
・日照と通風は確実に確保する。
・いろいろな栄養成分や酸素が溶けているので出来るだけ雨には当てる。
・寒さには弱いので注意する。
・こまめに株に害虫がついてないか確認する。
・乾いている時の重さ、水をやった時の重さそれぞれを覚えておく。
・甘やかさない
春(4月下旬~6月上旬)
■管理場所
温度の管理が難しい季節です。夜間の冷え込みで一発アウトが発生する可能性がありますので昼は風通しの良い外、夜間は室内とするとよいでしょう。
■日照
直射日光で問題ありません。
■雨と水やり
十分な温度の確保できない、この時期は雨には当てません。また、水やりはこれから温度の上がる午前中にやるのが好ましいです。
リドレイは貯水葉が大きく展開してくると水苔に直接触って渇きを確認できなくなります。そのため、水のやりすぎ・やらなすぎが発生しやすく、枯らす原因となります。持ち上げてみて軽く感じた時に水をやりましょう。
梅雨は様子をみて雨にあてても大丈夫ですが、あまりに長雨が続く場合、軒下に取り込みます。
■施肥
ビカクシダは全般的に肥料が好きです。リドレイも例外ではありません。
施肥は他のビカクシダの場合、貯水葉内部に固形肥料を置くことが多いのですが、リドレイの場合は貯水葉の構造上、そのようなやり方をすると肥料で貯水葉が焼けてしまうことがあります。
そもそも、肥料はやらなくても枯れるわけではないので無理にやらないか、液肥にしてください。
夏(7月上旬~9月上旬)
■管理場所
基本的に風の通る外、ベランダで終日管理となります。
■日照
春からきちんと直射日光を当てていた株はこの季節の強い日照でも葉焼けなどは起こしません。ただし、直射日光は午前中いっぱいまでとします。
春に直射日光に当てられなかった株や、この時期に購入したものをいきなり強い日照にあてると高確率で☆になります。
そういった株の場合、必ずシェードなどで少しずつ日照に馴らしてやること。
■雨と水やり
この時期のゲリラ的な雨はリドレイにとってご褒美です。このような雨は強い根を張らせ株を大きくします。ベランダなど風通しの良い場所に置いているもので長期雨が見込めない場合、水やりは毎日か2日に一回でもいいです。それぐらい乾きますし、水を要します。他の季節の「持ってみて軽く感じたら」では遅い場合のある季節です。
秋(9月下旬~11月下旬)
■管理場所、雨と水やり
春と同じ管理です。
■施肥
肥料をやっている場合、この時期までには中止しましょう。寒い時期の施肥は根を痛めます。
冬(12月上旬~4月上旬)
■管理場所
寒さに弱いリドレイは終日室内管理となります。室内でも18℃以下に長時間ならないようにします。一時であればもう少し(16度程度)下がっても大丈夫です。
日照が確保できない場合、植物育成用ライトを導入してください。ライトを使用する場合、朝から夕方まであてても大丈夫です。
また、室内で風通しがないと株が腐りやすくなります。必ずサーキュレーターを使って直接株に風をあてて下さい。
この時期ですが、温度差に注意してください。例えば人がいる時間は25℃程度で、いない時間は15℃だったりするのは植物にとってストレスとなります。
暖房をつけるならつけるで終日か、つけないならつけないで温度差を一日で5度程度以内にすることを意識してください。
購入したその年は、株が環境に慣れていない場合がありますので、終日暖房をつけて寒さにあてないようにした方が無難です。2年目からはある程度寒さにも順化しますが、極端な寒さには注意します。
■雨と水やり
室内管理ですので雨には当てません。水やりは株を持って軽く感じたらやります。この時期は多少水が切れてしまってもすぐには死にません。
もし、水苔が触れるようなら、必ず触って乾燥具合を確認します。しっとりひんやり感じるようならまだ水をやりません。